沖縄最高の聖地・歴史、風習を知る
知念半島にある斎場御嶽(せーふぁうたき)は琉球の始祖「アマミキヨ」が造ったとされ、国始めの七御嶽の一つといわれる沖縄最高の聖地です。琉球の最高神女であった聞得大君(きこえおおきみ)の就任の儀式はこの斎場御嶽で執り行われました。山の中にあるため沖縄の自然も体験できます。入口付近は足元がやや悪く、急な傾斜や階段です。滑りやすいのでスニーカーなどの歩きやすい靴で行かれることをお勧めします。
【銘文より引用】
三角岩(上の写真)
自然岩や洞穴に囲まれたこの場所には、いくつもの排所が集まっています。正面に見える三角形の空間の突き当たりが三庫理(さんぐーい)、右側がチョウノハナの排所で、いずれも首里城内にある場所と同じ名前を持っています。また、左側からは太平洋と久高島が遠望できます。
さて、三角岩の右側には、「貴婦人様御休み所」と二本の鍾乳石が見えます。滴り落ちる水はその下に置かれた壺に受けられ、それぞれが中城御殿(国王の世子)と聞得大君御殿の吉兆を占うとともに、お正月の若水とりの儀式にも使われる霊水でした。
駐車場は平成25年11月から南城市地域物産館の駐車場を利用することになりました。
順路に沿って紹介
緑の館セーファ(資料館)
こちらで入場料を支払います。資料館内は斎場御嶽の資料の展示や休憩スペースもあります。
斎場御嶽入口
銘文より引用
世界遺産の斎場御嶽(せーふぁうたき)。
2000年12月、斎場御嶽は「琉球王国のグスク及び関連遺産群」のひとつとして、ユネスコの「世界遺産条約」に基づく世界遺産リストに登録されました。
全世界の人々のために保護すべき遺産として、特に優れて普遍的な価値のあるものが、このリストに登録されます。
斎場御嶽(せーふぁうたき)
「御嶽」とは、奄美諸島から宮古・八重山にいたる南西諸島に広く分布している聖地の総称です。斎場御嶽は、琉球王朝時代に政府が整備した国家的な宗教組織との関連が深い、格式の高い祭祀場でありました。せーふぁ(霊威の高い聖なる場所)の名前が示すように、巨岩や聖樹に囲まれた空間には、首里城内にある部屋名と同じ名前の拝所があり、当時の王府と斎場御嶽の関わりの深さをみることができます。琉球最高神女である聞得大君の、就任儀式「お新下り」の御名付けがこの地で行われたということは、王権を信仰面・精神面から支えていた証でもありましょう。現在でも、聖地巡拝の習慣を残す東御廻り(あがいうまーい)の聖地として、参拝客は後を絶ちません。
■世界遺産登録 2000年12月2日
■国指定 1972年5月15日
■国指定面積 44,643㎡
資料館を出てしばらく山道を歩きます。
石畳の階段の上に作られた木製の階段を登ります。
ここから坂道です。足腰が弱い方は少し大変です。
しばらく森の中にある一本の石畳道を登って行きます。
石畳の道は乾燥していても滑りやすく、雨の日はもっと滑りやすいので歩きやすい靴がいいです。お子さんや足腰が弱い方は手をつないだほうが安心です。
大庫理(うふぐーい)
首里城正殿の二階は大庫理と呼ばれ、祭祀的な機能を持つ格式の高い場所です。聞得大君のお新下りの儀式での「お名付け(霊威づけ)」儀礼が、首里城と同じ名前を持つこの場所でとり行われたのは、その名にふさわしいことと言えましょう。前面にある磚(せん)敷きの広間では、神女たちが聞得大君を祝福し琉球王国の繁栄を祈りました。
寄満(ゆんいち)
寄満とは首里城内にある建物の名前で、国王のために食事を作る厨房を指します。当時、ここには国内外からの海幸・山幸が集まりました。それが、豊穣の寄り満つる所」と理解されていったのでしょう。同じ名前を持つ斎場御嶽のこの場所には、第二次世界大戦前まで、その年の吉兆を占う馬の形をした石(うまぐゎーいし)が置かれていました。
三庫理(さんぐーい)
貴婦人様御休み所と二本の鍾乳石。ここの左側が三角岩です。
三角岩の奥からの景色で、遠くに久高島(くだかじま)が見えます。
地図を見ると、斎場御嶽は首里城と久高島の中間にあり、その三か所を線で結ぶと一直線になります。
観光のポイント
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マナーを守りましょう。
- 斎場御嶽は神聖な場所なので、岩をむやみに登ったり触ったりしないようにしましょう。また、沖縄の昔からの言い伝えで、神聖な場所のものを持ち帰ると不幸が訪れると言われています。
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所要時間
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約1時間
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観光時間帯と天候
- 夏は木陰があるとはいえ、暑いです。タオルや飲み物を準備しておきましょう。また、観光前に虫よけスプレーを塗っておくと安心です。雨の日は足元がすべりやすいので十分気を付けてください。
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季節
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斎場御嶽には年に2回、休息日(休み)があります。旧暦の5月1日から3日と10月1日から3日。旧暦のカレンダーをご確認ください。
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服装
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足元がすべりやすいので歩きやすい靴で行きましょう。虫に刺されるのが心配な方はなるべく長そで長ズボンの服をお勧めします。
地図
情報
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住所
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沖縄県南城市知念字久手堅539番地
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アクセス
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1.那覇空港から車で約35分(那覇市国場→南風原町経由)
2.最寄の南風原北ICから約25分
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駐車場
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南城市地域物産館の駐車場を利用
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トイレ
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あり
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バリアフリー
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未対応
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営業時間
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11月~2月 9:00~17:30 (最終チケット販売16:45/最終入場17:00)
3月~10月 9:00~18:00 (最終チケット販売17:15/最終入館17:30)
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入場料金
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大人(高校生以上)300円、小中学生:150円
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定休日(休息日)
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休息日:旧暦の5月1日から3日と10月1日から3日
(新暦のカレンダーの日付ではありません旧暦のカレンダーでご確認下さい)
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服装
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足元が悪いので、歩きやすいスニーカーなどが無難。
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公式ホームページ
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斎場御嶽